「普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門」を読んで(100冊チャレンジ91)

やあやあ!

今回読んだ本はこちら!

本書の3つの特徴


1)日本の制度にもとづいてまとめている
社会保障制度、税制優遇制度、日本の退職金制度や高齢者雇用制度を踏まえつつ、「日本版FIRE」を考えています。

2)「標準的な老後」についても触れている
FIRE本の多くが、本来やってくる標準的な老後について触れていなかったのは、40歳代でリタイアした人が自分の話を紹介しているからです。ここではファイナンシャルプランナーの視点でしっかり人生の最後までお金の問題をまとめています。


3)「誰もが実行可能な投資方法」でFIREを目指す
毎日、株価や為替レートをウォッチし、何度も注文を出す必要はありません。
むしろ仕事やプライベートの充実を後回しにせず、しかし年4%程度の運用利回りを簡単に獲得することが可能です。

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◎こんな人にオススメです ※amazonより

✔︎なんとなく貯金しているが、目的がないので続かない
✔︎将来の子どもの教育費や老後の蓄えなどが不安
✔︎仕事がおもしろくなく、このまま定年まで働くのが憂うつ
✔︎今の働き方を何歳まで続けられるかわからない
✔︎仕事に不満があるが、転職する自信がないのでやめられない

20代、30代は必見!将来必要なお金を明確にし、早期退職を目指すための良書です!

FIREって最近よく目にしますね。
Financial Independence, Retire Earlyの略称で、経済的独立の獲得による早期リタイアを目指すムーブメントのことです。

FIREとよくセットで語られるのが、「4%ルール」。年間支出の25倍の資産を築けば、年利4%の運用益で生活費をまかなえるという概念です。

例えば、年間の支出合計が400万の人の場合、1億円の資産を築き年利4%で運用すれば、運用益は400万になります。その金額内で一年間生活できれば、理論上はお金を減らさず永遠に働かず暮らしていける=FIRE出来るという考え方です。
4%の根拠はアメリカのS&P500ほ株価の成長率が平均7%程度で、インフレ率を3%として差し引かれた数字らしいです。

でも、この概念は元々アメリカ発祥です。日本でFIREを本気で目指すとしたら、日本の税金や社会保障を前提とする必要があります。
さらに、自分が年金いくらもらえそうか、それはいつからかなど、今後の社会保障の予測も欠かせません。

アメリカ版FIREは、これらの前提が違うため概念としては理解できるが、日本人には再現性は低く、一過性のブームで終わるのとも言われてきました。

しかし、、

日本人のファイナンシャルプランナーが、

ガチで

日本国内の税金・保障・年金を考慮して、

詳細に様々な角度でシュミレーションされている

それがこの本です!

マイホーム購入にあたり今年綿密なライフプランを作ったのですが、その時以上に自分の未来に対する解像度が上がった気がしました。
そして、必要と言われている老後2000万をどのように貯め、使っていけば良いか学べました。

この本を読めば自分はいつ、どのような状態で老後に入りたいのか、そのためにはどう行動すれば良いのかがわかります。

これから長い年月働き、生きる20代、30代は特に必見です。

FIREや早期退職に興味がなくても、将来必要なお金をはっきりとイメージできるようになるので、将来いくら必要か「わからない」から不安というところからは解放されます。

ちなみに「FIRE超入門」なので、FIREに詳しい方や色んな本で勉強されている方には目新しい情報は少ないかもしれません。ただ個人的にはFIREの考え方で日本で実際にやる場合のシュミレーションという切り口が新しく、魅力的な個性で勉強になりました。

読んで良かったです。

FIRE計画の立て方と3つの目標設定

FIRE計画は以下の手順で立てれば良いそうです。

FIRE計画の手順 ※本書より

STEP1 FIREする年齢を仮置きする
STEP2 FIREの必要額を見積もる
STEP3 稼ぎ、支出を削り、増やす
STEP4 定期的に、計画の修正を
STEP5 十分な金額が確保できたことを確認し、FIRE する

そして、FIRE計画には、目標設定(リタイアする時期)によっていくつかのパターンがあるそうです。

  1. 40歳代でのFIRE(かなりハードルが高い、選ばれしものが本気で取り組めば可能性あり)
  2. 50歳代でのFIRE(ハードルが高いが、本気で取り組めば可能性あり)
  3. プチ FIRE(現実的に60歳でリタイアを目指すことで、凡人でも継続して取り組めば可能性あり)

本書ではそれぞれのパターンで生涯で必要なお金を算出し、そのお金をどう捻出するか解説されています。

読んだ印象は、40代でFIREは本気でお金を稼ぐことに全集中しないと無理で、かなりハードルが高い。それより10年金貯める時間のある50代でFIREでもまだかなり大変です。(10年、20年早くリタイアするのだから当たり前ですが)


でも、「今」も十分に楽しみつつ、60歳でリタイアを狙うプチFIREは頑張ればできるそうな気がしました。

元々個人的にもお金を稼ぐための労働は60歳で引退を狙ってます。資産運用や死に金を無くすなど大雑把には取り組んでいましたが、本書ではもう少し詳しく解説されていました。本の内容を参考に継続的に実践してプチFIREにはチャレンジしてみたいと思います。

最後にこの本で学んだ事のメモ


標準的な学費総額は、高校と大学の7年間でザックリ1000万円。

国が用意したiDeCoとNISAをしっかり活用することができれば、60歳で引退は十分に可能。


老後には長い時間を通じて、続けられる趣味、少しずつ極めていける趣味が必要。


インドアの趣味とアウトドアの趣味、ひとりでやる趣味と複数人でやる趣味で「2×2」の表をつくって、それぞれ2つずつ見つけておけば一生困らない。(大前研一氏の言葉)


年金受給は65歳受給開始だが、70歳まで繰り下げで42%増、75歳まで繰り下げで84%増となる。


自分の年金額はねんきんネットで調べることができる。


リタイア年齢はこれからも上がっていく。標準的なリタイア年齢は確実に70歳程度まで引きあがる。

FIREは「当たり前」ではない生き方を選ぶということ。ネットで手軽に資産運用ができ、老後2000万など、老後の蓄えの重要性の高まる昨今、FIREという新しい考え方を知り、活かしていくのは大事だと思った。
ではー。